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こんにちはー!
草コインの沼を生きるKJやで^^
本記事では、オードリー若林正恭さんの著書「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」の考察を行います。
本書は芸人のオードリー若林さんがキューバへ1人旅をした際のエッセイですが、「斎藤茂太賞」を受賞しただけあり、ただの旅行記に留まらず社会の仕組みや若林さんの人生観にまで深く理解できる良書です。
この記事を読むことで、下記を理解できるので是非最後まで見ていってください^^
- オードリー若林さんの人柄についてわかる
- 『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』のネタバレ無し解説がわかる
- 『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』のネタバレ有り解説がわかる
- オードリー若林さんが人見知りを克服し、世界を肯定できた経緯がわかる
- オードリー若林さんが考える日本社会の仕組みと人生観がわかる
- オードリー若林さんが出演するオススメコンテンツがわかる
なお、本記事は書籍のネタバレを見たくない方向けに、途中まではネタバレ無しで解説しています。
オードリー若林正恭さんとは
オードリーの若林さんは
最近ワイが一番尊敬してる
人物やねん。
若林正恭さんは、胸を張ったピンクベストが特徴的な相方・春日さんと「オードリー」というコンビを組んでいるお笑い芸人です。
現在は様々な番組のMCをこなす売れっ子中堅芸人ですが、若林さんはかつて下記のようなコンプレックスを持っていました。
ですが、若林さんは既にこれらのコンプレックスを自分の中で消化済であり、むしろこれらの「人として足りない」要素を抱えて悩んできてからこそ他者を包み込む大きな器を持った人物となりました。
そんな若林さんが現在の境地へ到達するまでにどのようなことを考え、理解し、経験してきたかを著書『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』を読むことで私たちも体験することができます。
この日本社会で生きづらさを感じている方、人間関係に悩みを抱えている方は、より良く生きていくためのヒントが詰まっているため必ず読んでみてください。
なお、若林さんは約10年間エッセイを書き続けており、本書を含めて合計3冊出版しています。
- 社会人大学人見知り学部 卒業見込
- 表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬
- ナナメの夕暮れ
どの本もむちゃくちゃ面白いで!
興味があれば他の2冊も読んでみてな^^
『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』の解説【ネタバレ無し】
ここでは本書を
ネタバレ無しで解説するから
安心して読んでな^^
本書は、若林さんが30代後半にキューバへ1人旅をした際の旅行記です。
キューバは、1950年代の「キューバ革命」以降はアメリカや諸外国と国交を断絶していましたが、2015年にアメリカと国交を回復し、旅行客も踏み入れることができるようになりました。
そんなマイナーで危険もあり得るキューバへ若林さんがどうしても行きたかった理由は、キューバが「社会主義」の国であるためです。
社会主義の国ということは
日本とは全く異なる仕組みってことやな。
若林さんは長らく日本での他者との関わりや生きづらさに悩んでおり、家庭教師まで雇ってその原因を探り続けるのですが、そこで辿り着いた1つの鍵が「資本主義」です。
あくまで私たちが常識だと考えていることはあくまで資本主義社会の日本の中での常識であり、資本主義でない国、つまり「社会主義」の国であれば常識ではないかもしれません。
そこで若林さんは日本と資本主義の外で自分の悩みを見つめ直し、肌で社会主義の在り方を感じることで、社会の仕組みや人生観を見つめ直すキッカケとしようとしたのです。
ただの観光が目的ではなく、壮大なテーマを持って挑んだ旅行なだけあり、実際に読者が旅行に行った気分になれるだけでなく深い学びを得て、あたかも私たちの悩みまで解決しようとしてくれているかのような書籍となっています。
間違いなく現在の若林さんの人生観の根幹に触れることができる、素晴らしい1冊と言えるでしょう。
なお、本書にはキューバへの旅行記に加え、モンゴルとアイスランドへの旅行記も収録されています。
『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』の解説【ネタバレ有り】
ここからは本書のネタバレも含むから
読む予定の人は見んほうがいいで!!
ここからは本書の重大なネタバレを含みます。
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キューバへの旅行記
本書の3つの旅行先のうち
一番内容が詰まっているのは
やっぱりキューバへの旅行記やな。
若林さんがキューバへ興味を持った最初のキッカケは、父親の死です。
若林さんの父親は生前に「一度キューバへ行ってみたい」と話しており、それがいつまでも胸に残っていました。
そして、若林さんがMCとして実力をつけていくと共に情報番組等の知性が必要な仕事も増えるようになり、自身の知識不足を補うべく家庭教師をつけて社会の仕組みを学び、そこで資本主義と社会主義について深く考え、社会主義のキューバへ旅行することを決意します。
キューバは社会主義の国であり、諸外国と国交断絶していたため海外の商品やサービスが取り入れられておらず、安価で高品質な商品やサービスがないため貧しく、街中に広告もありません。
若林さんが仕事でアメリカの中心街へ行ったときに感じた「たくさん働いてたくさんお金を稼いでたくさんお金を使え。それが幸せだ。」という価値観を押し付けられたような感覚は、キューバでは全く感じることはありませんでした。
また、本書のタイトルは何を意味しているのかを疑問に感じる方も多いと思いますが、それは下記を意味しています。
若林さんがカバーニャ要塞で目にした野良犬は、キレイな見た目ではありませんでしたが自らで生き抜いていくたくましい姿をしており、憧れを抱きました。
でも別に「資本主義が間違い」
「社会主義が正しい」って言いたいわけちゃうで。
ただ、幼いことから周囲に言われてきたことに「納得」したんや。
日本はかつて高度経済成長を遂げて「1億総中流社会」と言われ、大人になれば多くの人が会社へ採用してもらえ、年功序列と終身雇用で安定した生活には十分な報酬を得ることができていました。
しかし、バブル崩壊とともに雇用形態が変化していき、会社は全員に十分なポジションと報酬を払うことが難しくなり、一部の優秀な人だけが一流企業で十分な報酬を得られる「格差社会」へと変化していきました。
そんな格差社会でどのように勝ち組と負け組が分けられるかというと、主に学力とコミュニケーション能力による競争です。
若林さんは幼少期から学力もコミュニケーション能力も優れておらず、しかも自分が納得しなければ大人の言うことに従うことができない性格であったことから、ずっと息苦しい想いをしていました。
若林さんは自身のことを
「少数派のくせに繊細」
「出る杭のくせに打たれ弱い」
って表現してるで。
ですが、それはあくまで日本が「競争」を前提にしているために行われていることで、それが人間の本質でも万人の幸せでも世界共通の仕組みでもありません。
若林さんは、自分が生きづらさを感じてきた原因を、日本とは全く仕組みが異なる社会主義のキューバで肌で理解することができたのです。
ただし、若林さんは「ならキューバで生まれていれば幸せだった」と考えているわけではありません。
その理由として、資本主義でも社会主義でも人々には平等ではない点があるためです。
若林さんはキューバで働く人々が何故その仕事をすることになったかを聞いたところ、「政府に勝手に決められた」「政府とコネがあった」等の回答を受け、社会主義には職業選択の自由もなく社会主義ならではの悩みがあることを知ります。
結局は若林さんは日本が好きで、現在は芸能界で活躍しておりコミュニケーションも自分を隠蔽しながら円滑に行うことができるようになっています。
そのため現在は社会との摩擦に悩むことも少なくなりましたが、より社会の仕組みを理解することで自分の在り方を認識し、キューバ旅行を通してかつての息苦しさを感じていた自分をも受け入れることができるようになったのです。
モンゴルへの旅行記
モンゴルは若林さんの幼少期に
一番純粋な気持ちで行きたいと思った
国みたいやで。
キューバで心から自分の時間を満喫して深い学びを得ることができた若林さんは、その後モンゴルへも1人旅へ行きます。
若林さんは幼少期に、夕日に沈むモンゴルの大草原の景色や、1つの場所に定住せず「ゲル」で遊牧民として暮らすモンゴルの人々の暮らしへ強い興味を持っていました。
そして、実際に日本とは全く異なるモンゴルの遊牧民の生活様式に触れることで、日本では当たり前すぎて気づかなかった多くのことに気づきます。
モンゴルでは多くの幼い子供が働いているが、日本では15歳以下は働けず、少年少女に義務教育をしっかり受けさせる方針であること。
若林さんが売れる前のアルバイトで社会のお荷物のような後ろめたさを感じていたが、モンゴルのゲルという小規模な組織でも分業は行われており、どんな仕事でも集団に必要な仕事の一端を担っていたこと。
そして何より、ゲルという仕切りやプライベート空間がない家で、家族全員が同じペースで歩いているような共同生活の魅力。
若林さんは父親を亡くす直前、父親からメールで「自分の命よりも大切なものがあることを知れた」と伝えられており、その言葉に感銘を受けて若林さんも自分の命よりも大切なものを見つけ、自分の外へ命を使っていきたいと感じて初めて結婚願望が湧いたようです。
これまで、華やかな結婚式やキレイな妻の写真を友人に見せてもらってもしっくり来ていませんでしたが、モンゴルのゲルでの小さな生活の収まり方に結婚の本当の魅力を感じ、モンゴル旅行を通してもっと他者のために行動していきたいと考えるようになったのです。
アイスランドへの旅行記
アイスランドは
若林さんの趣味をキッカケに
旅行を決意した国なんや。
若林さんは、30代半ばで様々な仕事のストレス解消法を試していましたが、派手な花火を海で打ち上げることが特に気に入っていました。
そして花火について調べているうちに、アイスランドでは年越しに街中の人々が強烈な花火を打ち上げることを知り、これほど花火を打ち上げることが許される国に興味が湧き、アイスランド旅行を決意しました。
実際に年越し花火を見学すると、ガイドさんに「自分の身は自分で守ってください」と言われるほど至る所から花火が打ち上げられ、危険な思いもしたものの花火の爆発音を聞く度に心のわだかまりも爆破されて流されるようで、大変満足しました。
また、アイスランドで有名な世界一の温泉「ブルーラグーン」や「オーロラ」も楽しみながら、若林さんが最も学びを得たのは突然熱湯が噴き出す大自然の「間欠泉」で、若林さんは突然噴き出す間欠泉を見て「なんだやっぱり怒っていいのか」と感じました。
これまで若林さんは様々な学びを得て社会を知り自分の感情をコントロールできるようになりましたが、本当は心に熱い部分も持っており、そんな感情を抑え込むではなく不安定になったり怒るのが自然で、自分もそれに従っていいことに気づきます。
このアイスランド旅行を経て、若林さんの心の熱い部分も、それを恥ずかしく感じてしまうことも、不安定になってしまうことも、自分の全てを肯定できるようになりました。
オードリー若林さんが考える日本社会の仕組み
親父さんの死、
3ヶ国への1人旅、
これまで何十年も悩んできた過去から
若林さんは日本社会の仕組みを
「大体わかった」と思えるまで理解できたんや。
若林さんは父親の死をキッカケに、父親が生きてきた日本の社会と変遷(終戦, 高度経済成長, バブル, バブル崩壊, 失われた20年) に興味を持ち旅行を通して学びました。
日本がバブル崩壊以降に経済の低迷を打破するために作り出した「新自由主義」では、「競争」による「格差」を選択し、競争に勝った人に恩恵が与えられる。
日本の新自由主義に向いている人は、勉強や受験を通して競争に勝ち続け、お金を稼ぎ続けている人です。
さらに、日本は「世間」を強く信仰しており、他人を見て他人に見られることを意識しています。
「世間」では「空気を読む」ことを求められ、空気を読まなくていい人は競争に勝つ圧倒的な能力か鈍感さを持っている人だけです。
若林さんのような、繊細なのに空気を読まず少数派の道を行く人には日本は非常に生き辛く、これまで非常に苦労してきました。
ただ、これらはあくまで日本の経済システムにより生み出されたもので、経済システムが生き方へ大きく影響し、さらには自分という存在は曖昧で外部からの影響で作られた部分も大きいことを、異なる経済システムの国を見たことで理解します。
そして、若林さんは既にこれまでの生き辛さの中で苦しみ寄り道しながらも自由になるための術を見つけており、それは「血の通った関係と没頭」です。
若林さんはこれまで自分の欠落を発信してきた中で、多くの大切な人に出逢っており、父親が「自分の命より大切」と感じたように「合う人に会う」ことで経済システムに左右されない人間の普遍的な幸福を感じることができるようになりました。
また、経済システムの中で欠落を感じさせられても花火のように「没頭」できるような趣味やストレス解消法を持っていることで毎日を苦しまずに生きることができる。
若林さんは、自分に欠落があったからこそたくさん寄り道をして様々なことを試し、その試行錯誤の中で少しずつ自信を身に着けて価値を感じることができたため、自分の欠落にすら感謝して自分を受け入れたからこそ現在は心から他人への興味を持つことができたのです。
オードリー若林さんのオススメコンテンツ
ここからは、本以外の
若林さんをたっぷり楽しめるコンテンツを
紹介していくで。
オードリー若林さんのオススメコンテンツは下記の3点です。
- たりないふたり
- あちこちオードリー
- オードリーのオールナイトニッポン
それぞれ、詳しく解説します。
たりないふたり
「たりないふたり」では
M-1で優勝できるんちゃうかってぐらいの
めちゃくちゃ面白い若林さんの漫才が観れるで。
「たりないふたり」は、オードリー若林さんと南海キャンディーズ山里さんがユニットでコンビを組み漫才をするお笑い番組です。
放送が開始された2012年当時は、まだテレビはキラキラした側面ばかりを映していたものの、たりないふたりでは2人の人としての欠点や足りなさを笑いにして漫才をします。
しかし、たりないふたりはただ企画が面白いだけでなく、2人ともM-1グランプリで準優勝したほどのコンビのネタを書いている方の芸人であるため、2人の才能が化学反応を起こして漫才は強烈な面白さを生み出しています。
さらに、たりないふたりでは若林さんは漫才で「ボケ」を担当しており、MCをしている姿からは想像できないクレイジーで予測できないボケを次々に繰り出し、むちゃくちゃに振り回しながらもそれを全て拾いきる山里さんは天才だとしか思えない最高のコンビとなっているのです。
たりないふたりは既に2021年に解散済であるものの、下記の通り多くの作品があり、後半の作品は笑いだけでなく感動して涙を流すほどの作品ですので必ず観ることをオススメします。
- たりないふたり
- もっとたりないふたり
- さよならたりないふたり
- たりないふたり 春夏秋冬
- 明日のたりないふたり
たりないふたりに興味を持った方は、2週間無料の Hulu へ登録して視聴してみてください。
あちこちオードリー
あちこちオードリーは
今の若林さんだからこそ生まれた
全く新しいバラエティ番組やで。
あちこちオードリーは、店主春日さんと常連客の若林さんが様々なゲストを迎えてトークをするバラエティ番組です。
これだけ聞くと「よくあるトーク番組か」と思うかもしれませんが、実はあちこちオードリーはかなり特殊で、なんと番組の台本や事前アンケートがほぼなく、若林さん主導でその場で聞きたいことをゲストに聞いてトークを繰り広げていくのです。
その結果、ゲストは普段テレビで話さないような心の内面の部分を若林さんに引き出され、興味深い業界の裏話も話してしまう、他の番組とは一線を画した番組となったのです。
この番組は、台本なしでも1つの番組を成立させるほどの若林さんの話術だけでなく、自分の欠落と長年向き合って乗り越え受け入れてきた若林さんの心からの他人への興味により成立しており、若林さんの1つ1つの言葉に心と興味が詰まっていて深い面白さを感じられます。
自分探しを終えて新たな世界で生きることを決めた若林さんが、自分の外に目を向けて他人を知り, 掘り起こし, 魅力を引き出す新たなバラエティ番組「あちこちオードリー」、毎週水曜夜11時より放送しているので是非見てみてください。
オードリーのオールナイトニッポン
若林さん本人の一番面白い話を
たっぷり楽しみたいなら
ラジオを聴くのがオススメやで。
オードリーのオールナイトニッポンは、毎週土曜の深夜1時~3時に放送されているラジオです。
オードリー若林さんは実は大人数のバラエティ番組は得意ではなく、最も得意なのは少人数の緊張しない場面で、中でも心許せる相方の春日さんと2人で話すことで最も素の魅力が引き出されます。
ラジオは1年で放送終了になることも珍しくありませんが、なんとオードリーさんのラジオは15年近くも続いており、これほど長く続くラジオはナインティナインさん以来と言われるほど人気があります。
このラジオの中では若林さんと春日さんのプライベートの深い話まで聞くことができるだけでなく、ラジオではボケとツッコミが完全に逆で、若林さんがボケとして好き勝手に話したり春日さんへクレイジーなことを言い放ちます。
なんと、2024年には東京ドーム単独公演が開催されるほどオードリーさんのラジオは盛り上がっており、テレビ以上に洗練された若林さんのエピソードトーク等を2時間も満喫できる「オードリーのオールナイトニッポン」、オードリーさんのファンであれば必ず聞くべきでしょう。
なお、放送時間が深夜で起きていられない方やラジオを聞くための機器をお持ちでない方は、radiko(ラジコ) というスマホアプリで過去1週間のラジオ放送をいつでも聞くことができるためオススメです。 ※ 無料で聴ける時間には制限アリ
最後に
最後に、この記事のまとめと
みんなへのメッセージで終わるで。
ということで、本記事ではオードリー若林さんの魅力を書籍やコンテンツを通して解説しました。
若林さんはこれまで生き方に苦しみ続けてきたからこそ、現在はどんな人でも包み込むことができるほど器が大きく、生き様に憧れる魅力的な芸人さんとなっています。
若林さんに興味がなくとも書籍やコンテンツは非常に楽しめるものとなっているので、気になったもの1つだけでも是非試してみてください。
本日の記事はここまで!
最後まで読んでくれてありがとうな^^
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